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Web制作に限らず、広く「虚業」と揶揄される世界には収益面において「攻めに強く、守りに弱い」という特徴があります。
だから、たった1つの大きな柱が倒れたときには全体が脆くも崩れ去る。
そうならないために、Web収益の計画段階からポートフォリオの分散を意識する必要があるわけです。
テーマや広告プログラムの徹底的な分散
先に述べた通り、Web事業が強くあるためには、とにかく守りの強化が肝要です。
そして、最も効果的な手法は「分散」です。
その分散対象について考えられる切り口を挙げていってみましょう。
1.サイトの分散
SEOの研究は日々進みますが、究極のところ常にアップデートを続けるGoogleのアルゴリズムに対する「絶対」はありません。
つまり、任意のサイトの検索優位性の変動について常に備える必要があり、それは「二の矢三の矢のWebサイト制作」に他ならないのです。
再現性ある成果が出てここは狙える、というテーマを見つけた場合は、コンテンツの切り口を変えてオリジナル性を追加し、少なくとも2~3サイトは予備軍を育成するのが好ましいでしょう。
2.テーマ・ジャンルの分散
ユーザは優良なコンテンツに付いてきます。
そして優良なコンテンツは一日にして成らず。です。
この前提においてはとても難しい話にはなりますが、Web収益の堅牢性から考えれば、たった1つのテーマだけに傾倒するのは守りに欠けます。
1つのテーマ・ジャンルで成果が出て予備軍のサイトも構築した。
そこからはまた新しい分野で新しい優良コンテンツの発信に努める。
3つくらいのジャンルにまたがった運営ができる状態を目指しましょう。
3.広告種別の分散
広告それ自体にも種別があります。
純広告は少しレベルが高いので基本編では置いておきます。
以下の3つを意識してバランスを見てみましょう。
クリック保証型
成果地点が最も近く、収益単価は最も低くなりがち。
GoogleAdsenseがほぼデファクトですが、通常のASP成果型広告には出稿していない広告主も多いので大切にカバーしていきましょう。
成果型広告:近
成果地点はクリック以後の何らかのアクションであるものの、そのハードルが比較的近いもの。
例としては、通信教育の広告プログラムで「資料請求」が成果地点のものなどが挙げられます。
ユーザ側に費用が発生しない形の広告を掲載すればコンバージョン率は平気で10%を超えてくる、中難易度中収益といったポジションです。
成果型広告:遠
成果発生のハードルが高く、結果的に報酬も高いもの。
例を続ければ、通信教育の広告プログラムにおいて「ユーザの入会金払い込み」が成果の定義になっているものなどです。
ユーザ側に実際のサービス購入などによる費用が必要だったり、少なくとも広告クリックから1時間以上の時間が必要なアクションが求められたり、かなりしっかりしたクロージングを実施しないと成果が得られないハイレベル・ハイリターンの選択肢です。
「3つ」を意識して取り組むWeb収益ポートフォリオ分散
- 1.成果が出たテーマでは3つ以上のサイトを作る
- 2.3つ以上のテーマ・ジャンルにまたいで展開する
- 3.広告はその属性から3つの種類をバランス良く掲載する